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【よくある質問】

1  こども食堂って何?

 ​ 「こども食堂」に関して法的に定めたものはなく、そういう意味で正確な定義はありません。

 ひろしまこども夢財団では、

   ・子供に無料か低料金(概ね300円以内)で食事を提供する非営利の活動であること

   ・食事だけでなく勉強や遊びを通じお互いに顔のわかる関係ができる「居場所」であること

 という状況が確認できれば、目的や名称に関係なく幅広く「こども食堂」として捉えています。

  こども食堂は、近年急速な広がりを見せており、2020年12月現在,全国に4900か所近くあると言われています。

2 こども食堂は何のために開催されているの?

  マスコミ報道などにより、「こども食堂=貧困家庭を支援するところ」というイメージを持っておられる方もいらっしゃるかも

 しれませんが、実際には、所得に関係なく様々な家庭が利用されています。

​  というのは、社会的な背景として

​   ・核家族化が進み、子育てに祖父母の力を借りることが難しい家庭が増えている。

   ・特に広島市のような転勤族の多い都市では、頼れる親族が近くにおらず孤立している親が多い。

   ・人口減少時代に対応した労働力確保のため、また、非正規雇用の拡大により1人の収入では教育費の確保が困難なため、

    共働き家庭が増えており、子育てと仕事と家事を両立しなければならない子育て中の家庭の負担が増している。

   ・これらに加え、高齢化、晩婚化、晩産化に伴って、子育てしながら両親の介護を求められるケースも増加している。

  このような背景から、子育てを親だけに任せるのではなく、「食事」という誰にとっても必要な営みを中心に地域の人々が集まり

 子育て中の親子を支えていくため、こども食堂が運営されているというのが実情だからです。

  こども食堂の活動によって様々な効果が生まれています。

   ・子育て中の忙しい親が、ごはんを作らなくてもいい日、宿題も見てくれる日が定期的にあることによって、ストレスから

    解放され、気持ちに余裕ができる。

   ・コンビニ弁当などを買い食いする「弧食」とは違い、大勢で手づくりの料理をおいしく食べることで、食への関心を

    持つことができる。

   ・子供たちが、親以外の地域にいる色々な大人に接することで価値観や考え方の多様性を学ぶことができる。

   ・特に高齢者は、子供と接するだけでうれしいという方が多く、手伝いなどをするとたくさん褒めてくれるので、

    子供にとっては受容的な雰囲気の中で自己肯定感を伸ばすことができる。

   ・親同士の関係ができ子育てや仕事の悩みなどを共有できる場となっている。

   ・年齢の違う子供たちが大人の見守る中で一緒に食事をし、遊ぶことができる貴重な場となっている。

   ・地域の大人と子供がお互いの顔を覚えると、子供たちは知っている大人の前で悪いことはなかなかできない。

   ・非営利の活動のため、原則的に寄付やボランティアで運営されており、利用する親子が地域の人々の善意を感じ

    愛着を持つことができる。 などなど・・・

  また、地域のボランティアの方々は子供たちの成長を見守ることを生きがいに感じていることが多く、運営する側にとっても

 大切な居場所となっています。

  もちろん、経済的な理由により食事が満足にできていない子供がいることは事実ですし、その支援は大切なことですが、

 それだけに限定して運営しても、子供の貧困は全て親の責任とされる風潮が強い世の中では、周囲の目を気にして利用が困難になり、

 こども食堂がこれほど全国に広がることはなかったと思われます。

  なお、貧困という言葉について、経済的なものだけでなく、社会生活に必要な体験が不足しているという意味で、精神的な貧困を

 指摘する声もあります。地域の行事やこども会の行事がどんどん廃止され、社会の多様性に触れる機会が失われている時代に、

 こども食堂では、地域の大人と一緒に料理を作って食べて話をすることで、子供たちが貴重な体験をすることができています。

  ​支援してくださる方々の中には、「経済的に困っている子供たちのために」という思いが動機となっている方もおられます。

 お気持ちはしっかりと受け止めつつ、だからこそ子育て中の親子が誰でも利用できる居場所づくりを応援していきたいと思っています

 ので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。

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